b型肝炎訴訟のために必要な塩基配列検査を知ろう

日本には国が責任を負うべき原因で病気を患ってしまっている人がいます。そのようなときには国に対して訴訟を起こすことも多く、長期的な訴訟の上で国から何らかの措置を受けられるようになることがよくあります。b型肝炎でも同様の問題が発生してきた歴史があります。

訴訟を起こすには必要書類を整えなければなりませんが、その過程で必要になる塩基配列検査について知っておきましょう。

塩基配列検査とは何かを知ろう

医療の高度化に伴って少し前の時代にはまるで考えられなかったような検査が行えるようになってきました。塩基配列検査はその代表例の一つで、遺伝子検査の一つとして位置付けることもできます。遺伝子検査によって個人の遺伝子を調べ、医薬品が有効かどうかを判断したり、治療方針を決めたりすることも増えてきました。

これは遺伝子がアデニン、チアミン、グアニン、シトシンと呼ばれる核酸塩基によって作られていて、その配列が異なることで違う体質が生まれるとわかったことで利用されるようになった検査方法です。血液を採取する必要すらなく、頬の粘膜などを使って検査できるようになっています。

この塩基配列を調べる検査を塩基配列検査と言いますが、b型肝炎の検査で使うときには患者の遺伝子検査をするわけではありません。b型肝炎ウイルスの遺伝子の塩基配列を調べる目的で行われるのが特徴で、血液をサンプルとして用いて検査が行われます。

b型肝炎は血液中には存在していますが、頬の粘膜などの簡単に取れる場所には出てきていないからです。

b型肝炎給付金制度について知ろう

塩基配列検査とb型肝炎訴訟の関連性を知る上ではb型肝炎訴訟についても理解しておかなければなりません。b型肝炎訴訟をすることで給付金を受け取れる制度がb型肝炎給付金制度として整えられています。基本的には必要書類を整えて裁判所で手続きをすれば自動的に和解成立となって給付金を受け取れる制度です。

裁判所で訴訟するとなると大きな手続きと考えられてしまいがちですが、国と争うわけではないので大変なことはあまりありません。手続きとしては弁護士に相談して必要書類を収集し、裁判所に提出して和解の手続きを取ってもらうだけです。

給付額はどのような状態かによって異なりますが、感染後20年以上経過していて症状が全く出ていないようなキャリアの人であっても50万円の給付金があります。20年未満であれば600万円の給付金が得られるのが基本です。

また、肝硬変や慢性b型肝炎などを起こしていると給付金の金額も大きくなります。そして、訴訟を起こすときには弁護士費用がかかることになりますが、給付金として定められている金額の4%を上乗せして支給してもらえるため、給付を受けられれば弁護士費用もまかなえるでしょう。

重要になるのが必要書類を整えることで、その中の一つで塩基配列検査が必要になります。

何を調べるための塩基配列検査なのか

b型肝炎訴訟を起こして給付金をもらうためには、国が認めている条件を満たさなければなりません。基本的には国が責任を取るべき原因でb型肝炎ウイルスのキャリアになってしまった人のための給付金制度なので、自分の責任で感染してしまった人には給付されません。

その支給対象者かどうかを判定するために書類が求められています。給付対象となるのは集団予防接種などでb型肝炎ウイルスのキャリアになってしまった一次感染者と、一次感染者の子供で母子感染してしまった二次感染者です。

b型肝炎ウイルスに持続感染していることを示す必要もありますが、医療機関を受診すれば診断書を用意してくれるでしょう。そして、一次感染者の場合には集団予防接種などを受けていたことを証明するものが必要で、さらにそれ以外に感染の原因がないことを証明しなければなりません。

一方、二次感染者の場合にはお母さんからB型肝炎ウイルスに感染したことを証明する書類が必要になります。その他にも母親が集団予防接種などで感染したことを示すために、母親の母親がキャリアでなかったことや、母親が集団予防接種など以外で感染する原因がなかったことがわかる書類を用意することになります。

この際に重要な役割を果たすのが塩基配列検査です。塩基配列検査ではHBV分子系統解析検査、HBVジェノタイプ判定検査が行われます。HBV分子系統解析検査では母親と自分が持っているb型肝炎ウイルスの塩基配列を比較して確かに母親の持っているウイルスが母子感染によって子供に移ったものだと示すことができます。

また、父親と自分の間で比較することで、父親から感染したものではないということも示すことが可能です。父親もb型肝炎のキャリアの場合にはこの検査も受けなければなりません。一方、HBVジェノタイプ判定検査ではAe型と呼ばれるb型肝炎ウイルスかどうかを判定するのが主な目的です。

Ae型の場合には成人後に感染しているケースが多く、それ以外のものが支給対象として認められています。この二つの塩基配列検査を行うことで必要書類を整えることができ、給付金を受け取れるようになるのです。

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費用について詳しくなろう

b型肝炎の塩基配列検査を受けるときには自己負担で費用を支払わなければなりません。母親と自分の間でHBV分子系統解析検査を受けるのには6万円少々がかかります。父親との間でHBV分子系統解析検査を受けるときにもさらに6万円少々がかかるので、父親もキャリアの場合には12万円以上かかってしまうことになるのが通例です。

また、HBVジェノタイプ判定検査は二段階に分かれていて、一段階目は保険給付がない場合には8500円、保険給付がある場合には2300円になります。二段階目は15000円が必要ですが、一段階目でAe型ではないとわかったら受ける必要はありません。

必要費用は確認しておこう

書類を整えるにはかなりの費用がかかってしまいますが、受け取れる給付金はそれを十分に上回るものになります。自分が給付対象として間違いないと思ったら、弁護士に相談して速やかに手続きを始めてもらいましょう。血液検査などの細々とした資料も必要になり、その分の費用も工面しなければなりません。

状況によってb型肝炎訴訟を起こすためにどの程度の費用が必要になるかは異なるので、弁護士に相談したときに必要費用について大まかに計算してもらいましょう。